【第15話】私の大切な庭を、夫は見たことがない話
私には、とても大切にしているものが、いくつかあります。
子ども。これはもちろん、一番大切です。
自分の部屋。これが「私のサンクチュアリ」です。自分の部屋を2年前にやっと持てることになりました。とても私の精神的安定に貢献してくれています。一人の時間が、私には必要だったようです。
大好きな本たち。昔から、絵本が好きでした。大人になって買ったものも含め、たくさんあります。たまに眺めて、ほっとひといき。これがストレス解消にもなります。
そして、あと一つ大切なもの。それが私のちいさな庭です。
子どもの頃から、庭が好きでした。
実家の庭にあった木や花は、どんなものがあったか、はっきり思い出せます。
南天の実を、お人形のりんごに見立てて、小さなお皿にのせて遊んだ日々。
私にとっては、庭はとても大切な居場所でした。
結婚して都会で10年暮らし、転勤で故郷へ戻ってから家を買い、
そこに住んで25年が経ちました。
この家には念願の、庭がありました。
でも、子育てのいろいろで、庭を楽しむ余裕なし。
そのいろいろの詳細は書きませんが、精神的にかなり疲弊した状態でした。
家を買ってから15年ほどは、まさにほったらかし状態。
背の高い雑草でぼうぼうになったときは、業者さんに刈ってもらったり。
庭を楽しむ精神的余裕を、私は完全に失っていました。
6年前。ふとしたきっかけで、私が自由に使っていいお金が少し、手に入ることになりました。
何に使おう?考えてすぐ思いついたのが、庭をきれいにしよう、ということでした。
お金をなるべく使わずに、一人だけで管理する、まさに私だけの庭。
このころには、わくわくとそれを計画する気持ちの余裕が出てきていたのです。
そして、こつこつと。
雑草を抜き、除草シートを敷き、砂利をのせる。
レンガで花壇をつくる。土を入れる。
やればできるものですね。ほぼ一人で、できることからやっていきました。
こつこつ作業は、私の得意とするところ。
やっているうちに、気持ちも落ち着いてきました。
純粋に、庭づくりを楽しめるところまで、私は回復してきていたのです。
そうしてできた庭は、私を本当に救ってくれました。
もともと好きだった植物を、順番に植えて、毎日観察して。
こんな楽しみを味わっていいのかと、本当にありがたく、幸せでした。
この庭をつくることで、私は自分の世界を大切にすることを、知っていったのかなと思います。
このころ、両親を見送り、実家の庭の荒れた状態を見て、思うところはありました。
だから、私の庭には、大きな木はありません。消毒が大変な植物もありません。
私がもっと年齢がいったとしても、一人で管理できる庭。
そういう気持ちでいることが、私の精神の安定にもつながりました。
この家に住んで、25年。
庭をつくってからは、6年。
その間、夫が庭へ入ったことはありません。一度も。信じられます?
私が何に一生懸命になっているのか、あまり関心もないし、そもそも、家にいないからわからないのもあるでしょう。玄関を出てすぐに自分の車をとめてあるので、裏まで回る必要もありませんから、それも理由の一つかと思います。
それを寂しい、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも私は、それが嬉しいと思っています。
この庭は、私の心のようなもの。
誰にも踏み荒らされたくない。
大切な植物たちを、これからも大事に育てていきます。
自分の部屋と、この庭。
ここがあったから、私は今も、夫と暮らしているのかもしれません。
どんな人にも、自分が深呼吸できる場所が必要ですよね。
それが私には、今は二つもある。
本当に、感謝しています。
そして、この家を買ってくれた夫にも、不本意ながら、感謝していますよ。
不本意というのは、恩知らずかもしれませんね。
でも、夫が知らないところで、私は削られながら、ここで暮らしました。
きっと一生、わかってもらえないこと。
でも、感謝を述べます。それは、人として正しい、ですもんね。
▼胡桃の独断による、MBTI的分析
ここまで15話も、長々と書いてしまいました。
おつきあいいただいた方がいらしたら、心からお礼申し上げます。
なるべく軽めに、楽しそうに(?)生活していることを書こうと思ったのですが、うまくいったでしょうか。
実は、ほかにもエピソードはあるんです。
でも、あまりにも傷ついて、悲しくて、書けない話もありますので。
そして、そういう話を書くと、どうしても被害者意識が強くなるので。
私は、それはおかしいと思いました。
きれいごとかもしれませんが、お互い様、というのが本当だろうと思ってしまいます。
これまで35年、真逆の二人が生活してきました。
私と同じ、INFJの方にお伝えしたいことがあります。
自分で自分を幸せにする意識。それが、とても大切ということです。
誰かのために、自分を後回しにする。
それを夫婦間でやると、徳を積むことにはなると思いますけど、疲弊していきます。
自分がそれを幸せと感じている間は、続くかもしれない。
それはおかしいよ、と声高には言えないですけど、おすすめはしないです。経験者語る、です。
子育て期のそれは、子どもへの愛情の証でもあるから、自然なことと思います。
でも、子どもはいずれ、大人になります。そして、そのまた先では、親がいなくても生きていきます。一緒に生きる時期は、いずれ終わると思います。
そして、どなたにも人生のどこかで、これからは自分を大切にする!と決心する時期が、必ず来ると思います。
そのときに、いっぱい自分を甘やかして、大切にしてあげてください。
あなたは、幸せになっていいんですよ。
私はちょうど、今がそれです。その記念に、このブログを書いたようなものです。
ご自分に何か高価なものを買うのもいいですよ。
私は母の形見の指輪とお揃いにしようと、ガーネットの小さな石がついた指輪を買いました。眺めては、とても幸せな気持ちになっています。
「幸せは、自分がつくる」
癪にさわる夫が昔言った、この言葉。
これを今、かみしめています。
誰に遠慮することなく、自分で幸せになりましょう。
心からのエールをお贈りして、この項を終わりにします。
読んでいただき、ありがとうございました。