【第4話】妊娠中に切迫流産で入院した私にESTP夫が言った言葉

胡桃

結婚の半年後、無事に妊娠。素直に嬉しく思いました。
でも、慣れない都会での生活で、夫はいつもいないからひとりぼっち。
話をする人は、スーパーのレジの優しいおばちゃんだけ。
メンタルの影響か、なかなか安定せず、切迫流産で入院となりました。

治療などはなく、ただ安静に寝ているだけ。
定期検診のときに急に言われて、慌ただしく入院となりました。
着替えなどもないので、夫にお願いして、持ってきてもらうことになりました。

面会時間ぎりぎりに、やっと来てくれた夫。
とても疲れた顔をして、私のことも気遣ってくれました。
で、持ってきてくれた着替えのパジャマが、上下別のもの、でした。
男の人って、こんなものだよね、と半ばあきらめ、文句は言わず、ありがとうとお礼を言いました。

たしか一週間ほどで退院。それでも、なるべく家にいて、安定期に入るまではおとなしくしました。
安定期に入ってからは、自分でもびっくりするほど元気で、嬉しく思いました。

そんなある日。
わりと元気な夫が帰ってきました。
仕事がうまくいったのかな、と思いながら、語る言葉を聞いていると、
「今日、上司に怒られたわ」と。
ん?機嫌良さそうだけど。怒られたのに?

「うちの嫁は体が弱いから、もっと(結婚するかどうかを)考えたら良かった、と上司に言ったら、それはあまりにも奥さんがかわいそうだろう、そんなこと言うな、って怒られた」と言うのです。
は?
「この間も、入院してただろ。お前は体が弱いからなあ。」
え?
あなたの子供を妊娠してる、まだ結婚して2年しか経ってない奥さんに、そんなこと普通、言いますか?

このころの私は、可愛らしかったです。性格が。
思わずポロポロ涙をこぼして、泣きました。反論できませんでした、悲しくて。
泣き止まない私を見て、イライラしてきた夫。
自分のせいで泣いたんだとは思ったでしょうけど、泣くことないだろ、って感じ。
いやいや、あなた、どれだけ私が傷ついたと思いますか?

そりゃあ、あなたよりは弱いです。あなたみたいな人、あんまりいませんよね。
体力っていうより、頑丈。すぐ忘れるからストレスフリー。
いつも怒られていても、どこからも削られない。
そもそも、持っている気が大きい。元気玉ってやつが大きそうです。

そして、このころ夫は、よく自分のお母さんと私を比べました。ひどいですよね。
夫のお母さんよりは、弱いでしょうね。お母さんも、そう思ってるんだろうな。
そんなふうに、私は自分を追い詰めていきました。
ただでさえ、切迫流産で入院したことで、私自身も不安になっていたのに。

思い返してみても、このときの私はどうやってメンタル回復したんだろうな。
詳細が思い出せません。
だから、きっと何日もかかったんだと思います。
どちらにしろ、安静にしていなければいけないですから、まあ、寝てたと思います。

ありえない。
体が弱い人に、おまえは体が弱いなあって、言いますか?
太ってる人に、おまえは太ってるなあって、言うのと同じぐらい、失礼っていうか、相手を傷つける言葉ではないでしょうか?
そういったデリカシーというか、社会的規範が、欠けてるんですよね。

今、この話を夫にしても、信じないと思います。捏造するなと言うと思います。
でもね、私は憶えてるんですよ。忘れられないんです、もう刻まれたので。

無事に、その後、出産はしました。かわいいわが子。
その息子は今、私にとても優しくしてくれます。
性格はISFJらしいです。夫のことは「まあ、あの人はしょうがないね」と静観しています。

性格の違い、といえばそれまで。
すべてのESTPの方々が、ここまでデリカシーがないとは思えませんが、
そういう傾向があることは、間違いないかも。
こうやって書いていくと、ずいぶん悲惨な結婚生活ですけど。
私も、ちょっと意地になってたところがありましたね。

結婚する時、父に「『彼が家にお金を入れない、家に帰ってこない、暴力をふるう』これ以外は、おまえが帰ってきても家には入れないから」と言われました。
昔は厳しかったですね。嫁、ですから。別の家の人になる、と言う感覚がまだありましたので。

簡単には家に帰れない。で、妊娠中。
それなら、このまま出産して、落ち着いたらまた考えるか。
そう思って、結婚生活を継続してたんだと思いますね。
ずいぶん冷たい感じですけど、悲しい気持ちは、なかなかなくなりませんでした。

▼胡桃の独断によるMBTI的考察

ESTPの人の、突発的な暴言というか、思ったことをそのまま言う発言は、ほんとに刺さるときがあります。きっと、あ、言っちゃった、っていう失敗もあるのかなって思います。
でも、それを忘れる。それがとても強いですね。もはやうらやましい。
なかったことになるんですから。

なぜ、私は全部憶えているのに、この人は忘れるんだろう。
私が、なぜなぜと悩んでいる原因の張本人は、すごく元気に暮らしている。
理不尽。これはいったい何なの?と、その不合理さに、本当につらくなりますね。

でも、私のことをきらいなわけでもない。なんなら、好きで、大切にしたいと思っている。
それがもう不思議です。だったら、言わなきゃいいのに。

この出来事から何年もたてば、私が理詰めで追い詰めて、夫をくたくたにさせることもありました。それでも、すっきりしません。
その、理詰めで追い詰めたことに、後悔が残ってしまうのです。罪悪感ですね。
これにも、また自分が削られてしまいます。
それなら、忘れたいなーと、いろいろ工夫しました。

で、編み出した私なりの方法の一つは、こちら。
頭の中で、お弁当箱をイメージします。
そこに、詰めていきます。夫に言われたこと、悲しかったこと、私が泣いたらさらに怒ったこと、あんまり頭にきたから問い詰めようと思ったら、もう寝ていたこと。

それらを、お弁当箱におかずを詰めるように、入れていきます。
で、ちゃんとフタをして、布で包み、それを段ボール箱に入れて。
そして、空高く、ポーンと投げます。帰ってきませんように、と祈りながら。

ずいぶん子供だましですけど、そうやって、自分を無理やりに納得させていました。
イメージするだけですけど、ちょっと楽になりますよ。どうぞお試しください。

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