【第5話】ESTPの夫の、子どもとのかかわり

胡桃

結婚後一年半で生まれた私のかわいい息子。
大人しく、おおむね静かな子どもでした。
かわいくて仕方なくて、私の孤独はどこかへ行き、この子を楽しませることを考えるのが喜びでした。
布の積み木を縫ったり、服も縫ったり。
おもちゃや本を選んで、一緒にずっと遊んでいました。

二歳ぐらいになると、意思表示もはっきりしてきました。
息子は夫に「ねえ、いつ帰るの?」と言ったこともあるらしいです。
どこかのおじさんが遊びにきてる、と思ったのかもしれません。
そのころ、夫がそう嘆いていたのを思い出します。

しっかり立って、話もまあまあできるようになると、ごくたまに、夫はお風呂に入れてくれることもありました。もちろんですが、夫も息子をとても可愛がっていましたよ。彼なりに。

仕事は相変わらず忙しくて、平日は朝6時に家を出て、夜中の12時に帰ってくる日々。
日曜も月に一日ぐらいしか休めません。
ただ、日曜は帰りは早いので、そのときに顔をあわせる生活でした。

時代もありますが、そんな仕事をしていた夫も、本当に大変だったと思います。
今ならもちろん、ブラックで、規制がかかるような働き方です。
でも、タフな夫は、文句を言いながらも、仕事は好きなようでした。
突発的な「もう辞める」は、まだ続いていましたけど。

ある日、私は夕食の支度だったか、ちょっと手を離せないことがありました。
で、ほんとにたまたま、夫が家にいました。
日曜の夕方だったのかな、とも思います。

「ちょっと、息子くんと遊んでくれない?」
「うーん。何で遊べばいいの?」
「何でもいいよ。おもちゃとか、そのへんにあるもので」
「どうやって遊べばいいか、わからないんだけど」

え?小さい子のおもちゃって、遊び方がわからないこと、ある?
そう思いながら、さらに、助言してみました。

「そこの積み木で、一緒に遊べばいいんじゃない?」
「ただ積むだけか?」
「まあ、順番に積むとか、あるでしょ?」
「そんなん、俺は楽しくないやろ」

は?
あなたが楽しむんじゃないよ?
わが子を楽しませるっていう発想はないの?

あまりに私があきれた顔をしたからか、
「もういいわ。わるいけど、遊ばないわ。俺、退屈しそうだから」

え?今なんて言った?はぁ?

はてなマークが、たくさん私の頭の中を流れました。
かわいい息子は、自分でミニカーで遊びはじめています。
なんて良い子なんだろう。
この子に、この人の遺伝子が、できるだけ少なく受け継がれてますように。
心から願いました。

そして、とても貴重な父と子の時間は、あえなく消滅しました。
夫と子どもとの時間は、それからも本当に限られたものでしたけど、
私は、夫の悪口は、言わないようにしていました。
それどころか、
「パパはいつも、一生懸命仕事してくれてるんだよ。だから、おもちゃも買えるし、美味しいご飯も食べられるんだよ。ありがとうだね」と、子どもに教えました。

私の中の「正しいことをしなければ」の心が、そうするべきと決めていたので、そうしたんです。

子どもと夫の関係は、子どもが大人になった今、もはや逆転している部分もありますね。落ち着いた息子は、夫の行動を予見して、トラブル回避しています。
ある意味、夫の方が子供っぽいです。
私と夫が冷戦状態になったとしても、息子は静観して、しばらくしたら私に聞いてくれます。「何かあった?」と。

ありがたいですね。耐えてきて、いいこともあったなって思います。
子どもには、なるべく喧嘩を見せないようにしてきたつもりですが、
どうやら察する能力は私より上のようで、言わなくともわかる感じです。
夫に似なくて、ほんとに良かった。
ISFJらしいので、これは私の遺伝子の勝利、ですよね。
ここでは、完全に勝った、と言えますね笑。

▼胡桃の独断によるMBTI的分析

なんだか、あまりにうちの夫が強烈で、ほかのESTPの方からの、一緒にするなという声が聞こえてきそうです。
私の個人的な考えということで、どうぞお許しくださいね。
射手座でB型というのも、ESTPっぽさをより強化しているので、さらにおかしなことになっているのでしょう。

遺伝の話を前回書きましたが、
うちは息子がISFJ、娘がINFJと思われます。
後天的なものも影響が多いらしいですが、
前述のように、夫はほとんど子育てに関わっていません。
なので、その影響が及ばず、私の感じ方や考え方を受け継いでいるから、この結果になったのかもと思います。

ご主人がESTPで、子どもが似なければいいなと思われているINFJの方がいらっしゃったら、あきらめることはないと思います。
自分の感じ方、考え方、ぜひお子さんに伝えてあげてください。
そこで一つ大切と私が思うのは、お子さんの前でご主人の悪口は言わないこと。
せめて、お子さんが小さな間だけでも。

性格が合わない、これは仕方がない。
でも、生活を一緒にしていて、養ってくれている夫のことを、悪者と子供に認識させるのは、卑怯と私は思うんです。だから、悪口は言いませんでした。
で、感謝を教えました。

そうすると子どもは、「パパは仕事を一生懸命していて、ちゃんとした人。だけど、ちょっとたまに変なこと言うんだね」このぐらいになります。

家族として生活していくと決めたなら、そこはお互い、礼儀として必要かなと思って、私はそうしてきました。子供をみていると、それは間違ってなかったと思っています。

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